2024.07.30 Tuesday
「狂犬病」犬にかまれると発症 致死率100%
「狂犬病」という感染症ですが、国内での感染確認は1957年以来70年近く確認されていません。「狂犬病」は、犬にかまれて人にうつることが多く、発症すればほぼ死亡する怖い感染症です。
狂犬病の予防には、飼い主が義務を果たすことが欠かせないのですが、1995年に制度が変更となり、毎年必要だったのが1回だけで良くなったことから、ほぼ100%だった接種率は2022年度は70.9%にとどまりました。 世界保健機構「WHO」の2017年推計では、狂犬病は今もアジアやアフリカを中心に150件以上の国や地域で発生し、年間5万9000人の死者が出ています。 厚生労働省によりますと、発生していない「清浄国」は日本以外ではオーストラリアなど10の国・地域だけで、2006年には帰国した60歳代の男性が死亡が2件あり、2020年にも30歳代の外国人男性が来日後死亡しています。3人ともフィリピンで犬にかまれたのが原因だと報告されています。 かつては国内でも大流行したようで、関東大震災の翌年の1924年には全国で4000匹以上の犬が感染したとされ再流行を繰り返していました。 戦後の50年に「狂犬病予防法」が制定され、飼い主に対し、犬の登録や予防接種などの義務付けられたことで発症率は激減。感染は同年の約850万匹から減少し、1956年に人間と犬、1957年に猫の発症確認が最後となっています。改正動物愛護法では、2022年6月〜ペットショップなどで販売される犬や猫について、飼い主の情報が入るマイクロチップの装着が義務付けられ、接種率の向上が期待されています。 |